2023年12月31日日曜日

 Napの考えること2023(その136)「音楽も二刀流」


2023年も今日で終わり、午前零時を過ぎたらもう2024年です。良いお年をお迎えください!!


コロナが明け、やっと平常に戻りつつあります。ライブもほぼ通常通りに行われ、国内外共にミュージシャンの活動も賑やかになってきましたね。


いつだったか、Napに知り合いのライブを観に来た、某ミュージシャンが帰り際にふと、「なんだか曲を書きたくなったなー!」と言いました。


常々、思うのですが、誰かのライブを観て、「ライブをやりたくなったなあ」とか、「ギター(またはピアノ)を弾きたくなったなあ」なんて声を聞く日は、その日のライブは、素敵なパフォーマンスが繰り広げられた一日だったんだなあ、と思います。


同じライブは二度と出来ません。それがライブの醍醐味でもあります。たとえ同じ曲を演奏したとしても、その日だけの、その歌の味付けがあって、違う色の歌心や情景が浮かんだりするものです。


そんな演奏ができるミュージシャンは、その日までの準備の中身が濃厚なのだと想像します。


大リーグの大谷選手じゃないですが、人の何倍もの練習量と準備とがあってこそのパフォーマンスが生みだされる。音楽の世界(どの世界も)もそれは同じなのでしょう。


考えてみたら、シンガーソングライターも二刀流ですね。曲を作ること、そしてアレンジを考えて演奏し歌う。この両方のクオリティが合わさらないと音楽力は増しません。


そしてそれがリスナーにドンピシャでうまく届いた時、音楽の魔法である幸福感を与えることだってある!


さて、今年も今日が最後の日となりました。来年も音楽を自由に楽しめる日々がありますようにと祈ります。


今年も大変お世話になりました。そして来る2024年が皆様にとって平和な一年でありますように!!

2023元旦 白楽Nap竹村・新山

2023年12月15日金曜日

  Napの考えること2023(その135)「自由さ」



Napの通常ライブでは毎月テーマがあって、少し前ですが、10月は、「Memories」でした。そこで、僕もライブを演る機会があったので、せっかくだからと昔の曲から最近の曲まで時系列に練習してみました。


そこで感じたのは、10代の頃はやはり恋愛ものが中心で、20代の頃は時代性を感じるもの、30代はそれまでになかった作風にもチャレンジ、それ以降は抒情詩的なものや内省的なものもちらほら。


音楽的キャリアを積むことで、ミュージシャンの多くは似たような軌跡を辿っているのかもしれない。そうやって改めて古い曲から新しい曲の移り変わりを眺めるのも面白いものでした。


僕が好きな洋楽のミュージシャンの多くは、身の回りに起きていることをそのまま歌にする、というパターンが意外に多い。なかなかリアルなことを題材にするのはむつかしいことに思えるが。


僕の好きなエイミーワインハウス、というミュージシャンもそのタイプで、あるヒット曲などは、あまりに心の傷をそのまま描きすぎたため、ステージで歌うたびに、その時の苦しみがリアルに浮かび体調を崩すほどだったそうだ。


だからこその、曲のインパクトなんだと思うが、それは、身を削るように作品を作るタイプのアーティストの宿命かもしれない。


ビートルズはその点、いつでも自由に題材を選んで、自分たちの殻を破り続けていたように思う。曲作りも然り。もうなんでもあれ、と言う感じだ。


ジョンとポールという才能溢れる二人が存在したこのバンドが生むヒット作の数々。そのすべてに、「自由さ」が中心にあった。それがいまでも新鮮な驚きを与え続けている原因かもしれない。


さてさて。2023年も僅かとなりました。これまでの人類の脅威であった新型コロナの戦いで、まるで世界は一つになったようにさえ思えましたが・・・、また世界は元の混沌としたものとなり、さらに新たな亀裂をつくり出しているようでもあります。


一方、この日本は平和な様相(いろんなことはありますが・・・)で、やっと平常に音楽も奏でられる状況になったと言えます。このような日々が長く続くことを祈るばかりです。


Napも年末に向って精進したく存じます。皆様もどうかご自愛ください!!!

引き続きよろしくお願い申し上げます。

2023.12.15 白楽Nap代表 竹村龍彦

2023年5月30日火曜日

 Napの考えること2023(その134)「音楽魂」



メロディと詞を組み合わせ出来上がる歌。その歌に対する愛しさは当然ながら自分自身が一番強い。その分、自分の歌を客観的に評価するのは難しい。


現にリスナーに受ける歌が予想外な曲ということもあるし、自信を持って歌った曲が全く評価されない、ということもある。


しかしそんな自分でも他人の歌は冷静に聞き取れる。大衆の評価と大きな隔たりもなく評価できる。なのに自作の歌に耳を向ける途端にそれは変わってしまう。


それはなぜか。やはり自分自身が産んだ作品だから。このことが実は僕自身一番分かっているようで分かっていない。


世間で売れている歌の数々をよく聴けばとても単純なことだと分かる。親しみやすいメロディ、心に響く歌声、愛や希望のスパイスを感じさせる歌詞。決して一人よがりではなく、誰かに寄り添い、メッセージのある歌。そんな曲が多い。


だが、これを頭に入れて歌作りができるなら、職業作家になれるわけで、言ってみれば、シンガーソングライターの特権である自由さが失われてしまう。


だから巷のライブハウスのステージに立つアマチュアミュージシャンの歌は「個性はあれど、一般大衆受けする歌が少ない」。そんな捉え方もあるにはある。


では、なぜそれでも人前で彼ら(僕も)は歌おうとするのか。


それは歌をつくっているから。ギターやピアノを弾いて自作の曲を歌うこと自体が自分の存在意義でもあるから。


例えるならそれは箱庭療法も似て、世俗的な毎日から離れて自分を解放する方法としての側面がある。


作品の良し悪しより、自分の作りたかったものが完成できたか、出来なかったか。その判断の方が少し上回ってしまうのではないか。


仮にここにそれなりの集客があるミュージシャンがいるとしよう。


彼らは常にリスナーを意識している。自分の音楽に彼らは何を求めているか。自分たちの歌のどんなところが入れられているか。そのためのアンテナをいつも高く上げ、キャッチしようとしている。


そしてそんなキャッチボールを楽しみつつ、音楽での生業のために奮闘している。そんな風に僕には見える。


一方、あえて僕自身のことを言えば、第一には、自分が目指す音楽的地平線の先を見たい。それが一番の目標であり、その立ち位置で音楽を生業にできるのなら幸せだと考えてきた。


巷の大小様々なライブハウスで歌っているミュージシャン。みんな百人百様の考えや目標を持って活動している。多くのSNSで発信している内容も様々だし、何にフォーカスするかも自由な時代。


だからこそ、なぜ自分も今もまだ音楽を作り歌うのか。そんなことをもう一度考えてみたい。そう思う今日この頃です。


前置きが長くなり恐縮です。


あっという間に六月がやってきますね。三月半ばから世の中が少しずつ平常の姿に戻ってきました。この約三年間の空白の様な時間が与えた影響は物質的、精神的、その全てに大きなインパクトを与えたと感じます。


今はリハビリのごとく、一歩一歩、前に進めたならOKかなと考え、焦らずに、地道に、初心に返り、できることだけに目を向け、精進したいと思います。


東横線白楽にある小さなアコースティック専門の小さなハコですが、アマチュアミュージシャンの「音楽魂」が宿るお店として認知されることを願います。こらからもよろしくお願い申し上げます。


2023年5月30日 曇り空の上の太陽の輝きを望みつつ。白楽Nap代表 竹村龍彦


2023年1月11日水曜日

 Napの考えること2023(その133)「誰かの心を」



新しい年も明け、少しずつ日常に戻りつつあります。2023年になったからといって急に何かが変わった訳ではありませんが、でも新しい気持ちで何かを始めたくなる時期でもありますね。


こうやって一年を区切ることは、良いことだなあと考えたりします。個人的には、この正月は久しぶりに穏やかな気持ちで過ごしました。


それはきっと、仕事がまだわずかばかりではあるけれど、次の年に向けて少しずつ動いていることを心に感じていたからかもしれません。


一昨年のお正月は、この先果たしてどうなる? などと頭をよぎることが多かったので、そこのところが一番の違いなのでしょう。


とは言え、感染者は増大していますし、戦争は続いているし、物価高やあれやこれやと気になることは多々あります。それでも去年よりもさらなる希望を持って進めたらと思います。


三年目に突入した「白楽Nap」が、自分が音楽によって救われたように、知らない誰かの心をそっとあたため、そして励ますような音楽が奏でられる場所となりますように!!!

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


2023.1/11 空気は澄み、凛とした冬空に。白楽Nap代表 竹村龍彦