2021年12月30日木曜日

 Napの考えること2021(その128)「小さな種」


今年もあとわずかとなりました。皆様のおかげで無事、日吉から白楽への移転から一周年を迎えることができました。心より感謝申し上げます。


コロナのことやオミクロンのことはさておき、今こうして白楽という新しい場所で、また皆様と好きな音楽を共有できる空間がここにあることに感激している自分がいます。


もちろんこの一年間まともな運営ができない状況下ではありましたが、きっと「白楽Nap」は少しずつ成長しているはずと信じながら過ごして参りました。


箱の空間というのは、やはりステージでアーティストが演奏して、それを聴いてくださるお客様がいて、だんだんとその店の個性が形つくられていくものです。


これは日吉でお店を始めた頃も同じ感覚を持ちました。その意味ではまだまだ一年目の「白楽Nap」は、鉢に植えた小さな種に水をやりつつ、なんとか小さな芽が吹き出し始める時期とも言えます。


水はもちろんステージに立ってくれたアーティストや応援してくれるお客様です。その皆様のおかげで、ここ白楽では名も無い小さな種であった「Nap」もわずかながらでも根を少し張ることができたように思います。


来年の今頃、この小さな種はどんな花を咲かすのかをいまから楽しみにしつつ、新しい2022年を迎えたいと願います。


アーティストの皆様も新しい年には、更なる鮮やかさと艶やかさを纏う花弁を見せてくれることでしょう。期待しております。


今年もたくさんの応援やご支援を賜りました。改めて心よりお礼申し上げます。

皆様にとって2022年が素晴らしい年でありますように!!!

2021.12.30 白楽Nap 代表竹村龍彦


2021年11月6日土曜日

Napの考えること2021(その127)「断捨離とは」


やっとコロナ感染拡大が少しおさまりつつある日々となりました。しかし、まだまだ気持ちに落ち着きは取り戻せていないというのが実感です。


果たしてこの自粛期間に助走期間をつくれたか否か。まだまだこの先うまくコントロールするにはもう少し時間がかかるかもしれませんね。


きっと皆様もエスカレーターに乗るみたいに自然と動く気持ちと、一方、自分の足で動かさなければならないところを一生懸命探っているのではないか、と勝手に想像する次第です。僕もじっくりと自分の中の大切なものを見つめながら一歩一歩前に進みたいと思います。


さて、白楽Napは来月12月で移転から一周年(日吉Nap設立から数えると二十周年)となります。去年の今頃は日吉の解体と白楽の新規工事を同時に行いつつ、音響屋さんや防音工事のあれやこれやで怒涛の忙しさでした。今では懐かしく思い出されます。


そして当時、それは多くの皆様からの応援や激励のお言葉を賜りました。それら全てが僕らにとっての大きな心の支えとなりました。改めてここに感謝を申し上げたいと思います!


12月はほんのささやかではありますが記念品をご用意させていただきます。ぜひタイミングの合う方はこの機会にご出演いただければ幸いです。引き続きの感染予防にも留意しつつ営業しておりますので、お客様にも安心して足を運んでくださればと存じます。


さて、このコロナ渦の期間、僕も懸案の(?!)断捨離にチャレンジしてみました!


そこで最後まで悩んだのは、もう聞かないであろうCDや、もう読まないであろうと思える単行本でした。それと意外に場所をとっている音楽雑誌等々・・・。


で、結果どうなったかと申しますと、相も変わらず、CDや単行本、雑誌たちが椅子の周りを取り囲み、陣取っているのでした(苦笑)。


そこで一つ思い出した事がありました。


僕の亡き親父は大工の棟梁として予算の少ない施主のために知恵を働かせて仕事をしていたとその昔母から聞いたことがあります。


雪深い秋田の実家の一階の半分は親父のための広い作業場でした。そこにはたくさんの工具があって、のこぎり、かんな、金槌等々、様々な道具が所狭しと置いてありました。


いつも親父はそこにいて何かを探したり、磨いたり、工作したり、それが終わると自転車で遠くまで出かけるというような毎日が職人引退後の親父の生活だったようです。


やがて家を継いだ妹がその実家を立て直すとなった時、親父の持っていた多くの様々な道具も整理され、必要なものだけを残し、庭の隅に作った物置の端にちょこんと収められました。


それから数年経つ頃、親父は少しずつ物忘れが多くなり・・・という状況になった時、僕は妹にあの錆び付いた親父の道具類を整理したのは良くなかったのかな? と話したことを思い出します。


断捨離をしていて考えました。人はいらないものと必要なものを区別する際に一体何を基準にしたら良いのだろう? この問いが僕の頭を横切るたびに僕の片付け作業は何度も中断しました。


しかしそこで小さな結論が一つ。それは、もう聞かないであろうCD、もう読まないであろう単行本、これら捨てられなかったものは全て僕という人間に必要な生活風景の一部なのだ、ということでした。


そしてまた分かったことは、僕の断捨離はきっと半分だけしか達成できないだろう、ということ(苦笑)。別の言い方をするならば、僕が大事にしているものが何か、を知ることができました。


ここ白楽にNapが移転することで環境もだいぶ変わりました。コロナウィルスは様々なところに変化を求めている気がいたします。しかし大事にするものは何かをみつめる良い機会にもなりました。


皆様におきましても、コロナ、インフルエンザ、ただの風邪等々にも負けないようご自愛くださいませ。重ねてこれからも宜しくお願い申し上げます。


感謝を込めて。

2021.11/6  白楽Nap 代表竹村龍彦


2021年10月3日日曜日

 Napの考えること2021(その126)「心の処方箋」



この10月から非常事態宣言等々が解除となりました。本当の意味での日常を取り戻せる第一歩になればと祈ります。


これまでのコロナ感染拡大での途方に暮れるような時期とはまた少し違ってきました。この新しいウィルスに打ち勝つために戦ってくれた医療従事者の皆様、そして世界中のワクチン研究機関及び科学者の皆様に心よりの感謝と拍手を送りたいと思います!


今はコロナに注目が集まる時代ですが、どんな病気でも薬というものができるたびに人は未来への希望や安心を手に入れてきました。きっとコロナウィルスにも打ち勝つ日は近いと信じます。


僕は音楽の世界を生業としてきましたが、この音楽も一つの薬のようなものですね。自分自身一番身に染みて感じているかもしれません。


少年の頃、町の本屋で買った音楽雑誌に「サイモン&ガーファンクル」のポールサイモンが1973年5月に発表したソロアルバム収録の「「アメリカの歌」という歌詞が載っていました(今もその雑誌を大切に持っています!)。その頃の自分のモヤモヤとした気持ちを見透かしたような言葉の羅列があって、ハッとしました。


学校で毎日のように話す友人でもなく、ましてや親や兄弟でもなく、遠い外国のアーティストが僕のすぐ隣に座り、耳元で語ってくれている。そんな不思議な感覚にとらわれました。そして自分の心がスッと晴れていくのを感じたものです。


コロナが収束し、経済も回り、人々の生活も安定していくことを誰しもが望むこの時代。だからこそ自分の心の処方箋にも気を留めることも大切と思う今日この頃です。


「白楽Nap」も音楽を聴くことが大好きな人、音楽を奏でることで力を与え(与えられ)もらっている人、そんな人々が集う場所となれるようにと願います。重ねてこれからも宜しくお願い申し上げます。


10/3 台風の後の秋晴れの日の夕暮れ時にて。Nap代表 竹村龍彦

2021年6月17日木曜日

 Napの考えること2021(その125)「煩悩」



常に新しい音楽を求めている自分としては、CD店で先入観なしに単純にジャケ買いして、思わぬ収穫があったりすることがあると嬉しかったりしたもの。


しかし今は当然にそうも行かないからストレスもそれなりに溜まってきた。それならと、自分で新しい音楽制作を始めよう、と思った時、ふと頭をよこぎる。


誰に聞いてもらいたい作品なのか、いや、単に自分のためだけに作るのも良いのでは、と早々にいつもの煩悩の渦が巻き込んできた。


これがアマチュアならではの自由さであり、遅々として進まない原因なのか、と無理くり自分を納得させつつ、いや違うだろう、これはつまり音楽への熱情が薄れている証拠なのだ、と思い直す。


なぜか、いざ作業を始めようとすると急に片付けが始まり、まずは机周りを心地よい環境にしなければ、と脳が訴えかけてくる。粗方それが済むと、コーヒーなんかを飲んで一服。よ~しじゃあ明日からにすっかなー、なんてことでまた先行き不明の延期となる。まるでコロナ収束の話のようでどうも笑えない。


こんな自分が言うと説得力はないが、やはり直感に従うことは大事と思う。今思うなら今行動する。これが肝心なこと。さ、明日からそのように行動しよう! 苦笑。


混乱の時代ですが、白楽Napも今はやれることにまずは力を尽くして、地道にライブ営業も続けております。そして来る日に備えようと思っています。


皆様とまた自由な気持ちで会える日を信じそれを楽しみにしております! 

これからもよろしくお願い申し上げます。

2021.6/17 Nap代表 竹村龍彦


2021年3月4日木曜日

Napの考えること2021(その124)「言の葉」


先日TVをつけたら「うっせぇわ」という巷で少し話題になっているそうな。この歌の歌詞が過激であるとかないとか。子供が「うっせぇわ」と連呼して歌うから大丈夫か? 的な話だった。コーヒーを煎れながら流し聞きだったので詳しくは分かりませんが。


そこでふと思いました。古い話で恐縮ですがその昔、「ドリフターズ」という国民的なコメディアンのコントグループが人気のテレビで「うん○チ○チ○」というギャグを飛ばし、それが子供たちに大受けして、そこらじゅうで真似しだすという話。


当時もテレビでたちまち話題になって、しまいにはこの人気番組を見ないように、などという御触れさえ出るほど流行りました。


全体の流れから言葉の一つだけを切り取ると、伝えたい意図が歪められてしまうことはよくあること。作者の意図したものと変わってしまう。その点、コントも音楽も似ている。


気になって「うっせぇわ」という歌の歌詞をネットで検索してみた。ところどころ過激と言えなくはない表現があるにはあるが、今の若い人や子供の感性にはバッチリとフィットしそうだ。


メロディにのせた歌詞は、リズム、アレンジ、歌声が合わさって作り上げていくもの。文学や詩の世界と比べようもない。ボブディランもノーベル文学賞の際に、歌の歌詞は文学とは違う、云々等々言っていたように思う。


音楽の魅力は、いつでもどこにいても、その歌を口ずさめばすぐに世界が広がる。そして時に心を慰め、励ましもしてくれる。それがなんといっても音楽だけが持つ素晴らしさだ。


閑話休題。


さて、新型コロナの不安は未だ止まずですね。昨日は、緊急事態宣言の延長も言われ、3月中旬からのタイムテーブルにも変更が生じる可能性もありますが、行政の発表を待ちまして速やかにご案内させていただきます。また元気なお顔で皆様とお会いできる日を楽しみにしております。


日吉から白楽に移転したばかりの「Nap」ですが、どうかこれからもよろしくお願い申し上げます。

2021.3.4 白楽Nap 代表 竹村龍彦  

(花粉に悩まされつつ。太陽の眩しい気持ちのよい昼時にて。)


2021年1月24日日曜日

 Napの考えること2021( その123)「窓に映る雨」



昨日は白楽へ移転して初めての雨の中でのライブでした。三階の窓から雨しずくが見えて不思議な感じがしました。この新しい場所、白楽でのNapは日吉で使っていたドアや絵も飾り、お客様やアーティストにこれまでのNapと同じ印象を持って訪れてほしいと願っていました。


それはある程度の成果があって嬉しかったです。すでに何度もライブ配信しているのでご存知の方も多いと思いますが、三階から見える景色も楽しんでもらおうと暗幕を開け放してライブもしています。ようやくここ白楽での音像もだいぶ見えてきた今日この頃です。


何しろ私たちも一からの新しいスタートの場所なので、しばらくは他人の家に預けられた猫みたいに動線が定まらないようなこともしばしばでした。しかしそれも移転から一ヶ月過ぎて頭の中でもお店の空間をしっかりと描けるようになりました(苦笑)。


それにしても、いつも外が見えるということの素晴らしさは、日吉では味わえなかったものの一つですが、これは想像以上に大きな満足感を与えてくれました。何よりご来店くださったお客様やアーティストにもとても好評なので、嬉しい限りです!


店内は床から壁まで全て防音材をしっかり敷き詰めたため、だいぶ本来の面積より狭くなりましたが、その分、手前味噌ではありますが以前よりアットホームな空間になったのではないかと感じます。


まだまだコロナ感染の猛威は止みませんが、少しずつ収束に向かって物事がきっと進むはずです。そんな希望をいつも抱いていきたいと思います。


皆様におきましてもどうか感染にはお気をつけてお元気なお顔でまた会える日を祈っております。重ねて新たなこの「白楽Nap」をどうかよろしくお願い申し上げます。

2021.1/24 Nap竹村龍彦


2021年1月23日土曜日

 


Napの考えること2021( その122)「自分らしさ」



完全なる静けさ(無音)というのはオーディオメーカーにはそのようなブースがあると聞くが、現実にはどこにも存在しないわけで、これを書いているこの部屋にも車の騒音やらが聞こえる。雨の日や風の強い日は、窓に映る景色と相まって心地良いノイズとして耳に届く。


ライブハウスで聴く音楽もそれに近い。ドリンクをつくる音や椅子を動かす音。機械音やエアコンのかすかなモータの音。ライブ中の小さな囁き声等々、様々で多くのノイズに溢れている。


それらを含んだ空間の中で演奏し歌う。緊張感が漂うステージの凛とした気分もここでしか味わえない。そんな場所で自然に呼吸をするように歌えたらと願うけれど、なかなかそうはいかない。部屋で歌うように気持ちよく背伸びするみたいに歌う人は素晴らしいと思う。


曲も然り。ふと流れた歌に、なんて良い歌なんだ、と感じ、同じようなものを作れたらとギターを爪弾くけれど、うまく出来た試しがない。もし作れたとしてもそれは二番煎じになりはしないか? などと思い直したりする。結局、何も考えてないときに歌が生まれてくるから不思議だ。


歌声も然り。良い声してるなあ、なんて誰かの曲を聞いていると自分と正反対の歌声だったりする。ないものねだり。つい自分にない声に知らずに憧れてしまう。逆に似たような声質に出会うと妙に落ち着かない気分になることもある。


それでもたくさん歌を作って、歌っていくうちに自分の声にも慣れてくるもの。客観的に自分の歌声がわかった気がして、あ、そっか、こんな曲にはよく合うんだな、とか発見もあったりする。


世の中のヒット曲といえば、ガツガツと気合いを入れてもらえる歌や、攻撃的で破壊的な音がカタルシスを与えてくれる歌。はたまた、心寄せるよな優しく励ますような歌もある。そのいずれも曲や演奏、アレンジが物を言うが、はやり最終的な一番の楽器は歌声だな、と最近は特に思う。


自分が好きな歌と自分が作る歌とは必ずしも一致しないところに曲作りの面白さがあって、自分だけが生み出せる歌というのがあるに違いない。そう信じているからこそ続けられる。そしてそれを掘り起こす作業というものは基本的に楽しいもの。負け惜しみではなく、それが職業作家ではないアマチュアならではの贅沢とも言えるかも。

2021.1/21 Nap竹村龍彦

Napの考えること2021(その121)「BGM」



僕は何をするにも音楽が流れていないと落ち着かないタチです。そばに音を鳴らす機械がなければ頭の中で鳴る音楽を口ずさんだりします。


そんなときに面白いと感じるのは、次から次に口ずさむ歌の数々には何の脈略もなく、関連性もなく、それこそ洋楽、邦楽も問わない。ましてやジャンルもまた関係なくどんどん口ずさんでいるということ。


もちろん、自分の脳内に記憶のある歌にあることは違いありませんが、何故に今この歌? みたいなこともしばしばです。


そんなふうに僕の生活からは音楽は切り離させないものとしてあります。もちろん百人百様ですから意識しない限り、音楽を聞かない方も当然にいますね。


自分にとっての音楽の必要性はどこにあるのか。なぜにこんなにも生活の中に音楽を求めているのか。それを探るのも面白いかも。


そんなこともテーマの一つに挙げてこの新しい一年、ブログを続けていきたいと思います。2021年、希望を胸に抱きつつ。これからもよろしくお願いいたします。


2021.1/19 Nap竹村龍彦



アーカイブ

Napの考えること2020-2021(#105-#120) 



考えること(その120)「富士山が見える元旦。あけましておめでとうございます!!」


あけましておめでとうございます!!

たぶん初めてかなと思うのですが、元旦の今日、車で少し走りました。いつものようにiTunesをシャッフルで聴いてましたら、井上陽水の「桜三月散歩道」が曲が流れました。相変わらず心染みるメロディや透明感のある歌声が素晴らしいな、と感嘆しつつ聞いていたのですが。


ずいぶんと歌声が聞きとりにくいな、と感じ、自分の耳が変になったのか? と思っていたら、次にその昔に大ヒットした「心もよう」が流れだしました。今度はかなり歌が前に出てくる感じです。


日本で初めてアルバムで100万枚突破したのが、この井上陽水の「氷の世界」です。かの矢沢永吉が100万枚売れるアルバムとはどんなものか、と聞いて、なるほど、と唸った、いう話さえある完成度の高いアルバムです。


そのアルバムの中に同じく収められた曲でこんなにもバランスが違っている。もしかしたら「心もよう」はシングルで先行発売したために、マスタリングのバランスが違ったものになったかもしれません。


その事実はよくは分かりませんが、まだまだ新たな発見もあるのですね。しかし当時学生だった頃に聞いたときは、まったくそんなことは考えず、黒光りしながら回転を続けるアナログ盤の針を見つめながら、一ミリも身動きもできないほどに感動しながら一人で部屋で聞いていた情景が今も鮮明に思い出されます。


今は誰でもやろうと思えば簡単にそれなりのクオリティの音源を制作できますね。僕もずいぶんとはまった時期があります。その名残で部屋には必要のないピンケーブルが山ほどあります(苦笑)。もうこんなたくさん使う日なんか来ないのに・・・、どうしても捨てられずに今年も箱にしまったままです。


話が脇にそれましたが、音源の制作をしていて誰しもが一番悩むのが、最後のミックス&マスタリング作業ですね。歌とギターのバランス、リバーブの種類やタイム、深さ等々。やればやるほどドツボにハマるパターン。きっと経験のある方はうなずいているでしょう。


いくら高い機材を揃えたとしても、結局、最後の全体のバランスによって、意図する方向から離れてしまったら台無しです。それがわかっているからこそ、むつかしい。


でもでも、です。リスナーはそれを超えたところで聞いているのも確かです。先の陽水のアルバム然りです。学生の頃の自分が音楽をどんなふうに聞いていたか。音のバランスなんかは気にしていません。ただ聴いているのは、その歌の歌詞とメロディ、歌声。この三つがやはり最重要です。


当然、音もバランスあっての聞こえ方ではありますが、、もしミュージシャン志向であって、エンジニア志向でないのなら、突き詰めていくところの肝腎要のところは、曲づくりと演奏力、アレンジ力、そしてもちろん歌唱力。こちらを磨くことが当然に最優先ですね。


多少、音源のクオリティが低くても、楽曲がよければ感動を与えてくれます。自分の心の機微を歌詞やメロディーに変える力は自分の中から掘り出すわけですが、たくさんの素敵な歌を知り、カバーすることで勉強になることも多いですね。


そしてなぜこの歌が自分の心をぐっと動かすのか。それを探ってみるのも楽しかったりします。例えば、いつの時代もヒット曲がある、「中島みゆき」は昔の古い曲でも時代が追いついたように急にスポットが当てられたりするから驚きです。


年代的に発売同時期にリアルタイムで聞いてましたが、若かった自分にはよくわからない歌も多かったです。でも今聞いたりすると、しみじみと素晴らしい歌詞が多いんだなあと感じます。悲しくてさみしい歌でさえ、なぜか勇気や力が与らえる気分になります。それはまるで魔法のようです。


このような素敵な曲は誰が歌ってもその素晴らしさの片鱗を見せてくれます。そしてそんな歌に出会うと幸せな気持ちを思い出します。音楽が素晴らしいなと思う瞬間です。


今年もきっと名曲がたくさん生まれ、いろんな場所で披露されることでしょう。それがライブハウスでなくても、です。しかしできれば同じ空間で同じ屋根の下で音楽を楽しめることの方が最高であることに変わりはないでしょう。


どうかこの状況が1日も早く収まることを祈るばかりです。今年が皆様にとって素晴らしい年となりますように。心からお祈り申し上げます。

2021年元旦 今朝は雪化粧した富士山がよく見えました! Nap代表竹村龍彦


✳︎<Napよりお知らせ!!>

2001年12月に日吉で産声をあげた、「Nap」は2020年12月、日吉から白楽への移転しました。

日吉で生まれ白楽で育つ、をキャッチコピーにこれからも、アコースティックの音楽とたくさんの方に届けたいと思います。





考えること(その119)「師走の今日。感謝にて。」



三ヶ月半ぶりに髪をやっと切りました(苦笑)。そういえば、日吉のお店を始めた頃も武田鉄矢さんのように長い髪になっていたことをいま思い出しました。


心を亡くすと書いて「忙しい」。心が荒れると書いて「慌ただしい」。日本語はよくできていますね。個人的には、パーマン2号があったらな、とつい考えてしまうような一年でした。


しかし、2020年12月12日には、皆様の応援のおかげで白楽での「Nap」がスタートができましたことは本当に奇跡的なことだったと、改めて皆様には感謝申し上げます。


気づくと今年もあと二日となりましたね。新たな2021年がやってきます。きっとまた良いことも良くないこともあることでしょう。そんなときは今年の経験を活かし気持ちだけは常に前を向いていこうと考えております!


いまは不安を煽られるだけのニュースが流れる日々ではありますが、きっと多くの方とまた一緒に音楽を楽しめる日が来るはずです。それを信じて地道に歩んでいきたいと思います。


来年が皆様にとって素晴らしい年でありますよう心からお祈り申し上げます。

重ねてこれからもどうかよろしくお願い申し上げます。

2020.12/30 有限会社FISH/Nap 代表 竹村龍彦








考えること(その118)「日吉で生まれ白楽で育つ」



2020年12月12日、やっと今日から白楽での新たな一歩を踏み出します。日吉の頃からずっと応援してくだっさったアーティスト、お客様、そして表に立たずとも陰ながら応援してくださった方も含めて心より感謝申し上げます。


工事の途中途中での写真も載せたいと思いながら、想像以上に、全く心と体の余裕がなく、今日に至ったことをお許しください。


Napはいつも多くの職人に恵まれます。何よりもまずは、2001年開店した日吉の最初のお店の時からのお付き合いの匠のAさんには多岐にわたり今回も力を注いでいただきました。まるで身内のような温かさを持って、立ち止まりそうな私たちの背中を常に押し続けてくれました。


そして日吉での解体から、白楽での工事の全体までをも監督していただき、その経験と実績に基づいた要所要所でのアイデアや意見はどんなにか私たちの支えになったか言葉にならないほどです。


音響のKさんにもまたお世話になりました。いつもお忙しい中こちらの希望を親身に聞いてくださり速やかにご対応いただき感謝です。


新しい出会いもたくさんありました。防音工事の若社長さん、ベテランの職人さんと若い職人さん、プロとして技や細々としたアドバイスはとても勉強になりました。


また、この六角橋商店街での老舗のお店を営む大家さんと縁を繋いでくれた不動産者の社長さんTさんにもお礼申し上げます。懐の深そうな大家さん始め、こんな素敵な場所で再スタートできることは光栄な限りです!


日吉から白楽への引っ越し屋さんや解体工事屋さん、移転に伴い対応してくださった、酒屋さんやメーカーの担当者さん、白楽でのエアコン工事業者の社長さん等々、それこそ数え上げたらキリがありません。その全ての方々にもお礼申し上げます。


今日からNapは白楽でのスタートです。まだ新型ウィルスの猛威は世界を不安にさせています。その中、新しい新薬も出てきました。きっと良い方向に変わることを信じ、私たちも、三歩進んで二歩下がる(笑)精神で、気持ちを引き締めて精進したく思います。


つい先日、「暗闇を去らすためのポンプなどはない。暗闇を追い出すためには、ただ光を置くだけ。」と言う言葉をある書物に見つけました。「光」は「希望」とも言い換えてもいいでしょう。それを胸に刻み歩んでいきたいと思います。


2020年もあとわずかです。2021年が希望を実体として感じられるような年になることを祈ります!

新しい場所、白楽での「Nap」もよろしくお願い申し上げます。

2020.12/12 Nap代表 竹村龍彦 スタッフ一同。








考えること(その117)「新しい気持ち」



日吉での営業最終日から今日でちょうど1週間です。僕にとってはあれから一年も経ったかと思えるほど濃い1週間でした。大小様々な決断を迫られる中、ああでもない、こうでもない、と迷いながら、しかし時間的には余裕がない、ということ。そんな日々を過ごしながら、あることを思い出しました。


ちょうど日吉Napを始める一年くらい前の自分がそうだったな、と。頭は相当に疲れていると分かっているけれど、ちょっと休もうという考えはすぐに目の前に積まれた課題を前にかき消されてしまう。絡み合う糸のような事の解決を試みるが、後から後から新しい問題が渋滞の車の列のように次々に押し寄せてくるような毎日。


そんな時はいっそ気分転換をすれば良いのにと、側から見たらきっと思うはずだが、そもそも自分がそんな冷静さを失っていることにさえ気づかない。音も立てずに静かに降り積もるチリのようにいよいよ自分の心の奥の鏡が曇っていくのを感じる。


そんなことの日々を繰り返す中、いよいよ限界と思い、当時勤めていた会社を突然に止めて、僕は日吉Napといういわば自分の城を築くことを決めたあの日のことを思い出した。


すべて自分の責任に返ってくることを望んだあの頃、決して他人のせいにできない状況をつくることが、ベストだと感じた最大の理由は、自分の思うままに決断をして、その結果を誰のせいにもしないで受け入れること。それが一番、精神衛生上、良いことなのだ、と信じて始めた日吉の店。


だけれど、自分が興した仕事で例えそのトップで切り盛りしたところで、社会の枠のほんの小さな存在だが、やはり一つの歯車となって動いていることに何の変わりはない。会社員の頃と同じように、毎日たくさんの人間と関わることで仕事は成り立っていく。そんな当たり前のことをこの19年間働きながら、要所要所で肌で感じたものです。


結局は自分そのものとの戦い。大袈裟に言えばそういうことになる。昨日も今日もたぶん明日も大小様々な決断にまた迫られながら働き続ける。決して大上段に構えたりしないで、コツコツと自分のやれることをする。そんなシンプルな考えをまたつい忘れてしまっている自分。そのこともまた思い出します。


こんな時にこそ、無理くりに音楽を聞いたり、ギターを爪弾いたりする時間をつくるべきですね。無意識に音楽を求めていた若かりし頃の熱情はなくとも、意識的に形から入る熱情でもって、そんな時間をつくるべきだ。と、へ理屈のようなことを今の自分に投げかけたいと思いました(苦笑)!


白楽の「Nap」。まだ全貌をお見せできないのですが、新しい場所、新しい空気、新しい音。そして当然のように新しい壁や床、カウンター、シンクやトイレ等々、皆様を快く受け入れるための準備が着々と整い始めています。所々には懐かしいものもそのまま残っていたりもします。


ここ数日は新型コロナの第三波の話題がメディアを賑わしています。僕も不安な気持ちや不穏な面持ちになる時もありますが、朝沸かすいつものコーヒーの味や昼ご飯や、深夜の穏やかな静けさもほんの少し心を安らかにしてくれます。


新しい場所、白楽での「Nap」オープンまで、もう残すところ3週間程となりました。新しいこの店が皆様に喜んでもらえる場所になるように、さらなる努力をしたく思います。どうかこれからもよろしくお願い申し上げます。

2020.11/22 Nap代表 竹村龍彦






考えること(その116 )「日吉に愛を込めて」



コロナ騒ぎで世間がソワソワし出した4月のある日、僕とカミさん(旧姓新山)は、近所をいつものように散歩してました。そこで、僕はずっと考えていたことを話すことにしました。


日吉Napも他のハコ同様にキャンセルが相次ぎ、先には暗雲だけが立ち込んでいるという状況です。僕はおもむろに、カミさんに、「一応言っておくけど、店を閉める、という選択もあると思うんだ」と伝えました。


彼女はしばらくの無言の後、涙をスッとこぼしました。僕はタイミングが悪かったなあ、と後悔をしましたが、これ以上傷を深くしないためにも、いまはそれも視野において考えている、ともう一度言いました。


この時の彼女の涙はその後の自分に一つの変化を起こしました。閉めるのは簡単だが、続けることの策は本当にないのだろうか? と。


あれから半年以上が過ぎました。それからというもの右往左往の連続の毎日を過ごしました。きっとどの業種でも同じような状況だったと思います。


そんな気持ちの日々、常に二人の心に火を灯してくれたのはライブで見せてくれる皆さんのパフォーマンスでした。生き生きとして歌ったり話したりするライブを見るたびに、簡単に諦めることなどできないな、と感じました。


対バンの少ない日は僕も出演しました( 相当にたくさん! 笑笑)。空いた枠を埋めるため出演するのですが、それ自体、ライブへの初心を思い出す良い機会にもなりました。


移転することを決めてからの空き日には二人で考えつく路線の駅に降り立ち不動産や街を歩きながら数多くのテナントを巡り歩きました。そしてやっと白楽でのこの新しい場所を見つけたのが10月中旬です。


それまでの間もその後もそれはそれはたくさんの方がこのコロナ渦に出演してくれました。レギュラーの方はイベントを企画してくれたり、黙々とブッキングを入れてくれることで支援してくれる方、ネットショップで遠い場所から支援してくれるお客様。また、これが19年の重みと言えると思いますが、相当に懐かしい人、しばらく音沙汰のわからなかった人等々とも新たな縁をいただきました。それは言葉にならないくらい嬉しいことでした。


そして、まだカタチもはっきりと見えない白楽の店への出演を早々に決めてくださったアーティストが多かったことにも相当励まされました。


このことは僕らに大きな希望を与えてくれました。仕事帰りの車の中でよく話したものです。次があってほんとよかった、と。もし、日吉で本当に終わったなら、その無念さは相当なものだったに違いないからです。


さて、いよいよ今日がそのラストの日となりました。全てには時がある、という11月のお題にはいろんな気持ちを込めています。


仕事冥利という言葉がありますが、この言葉も今噛み締めています。これまでの19年、僕らに希望を与え、支え続けてくれた多くの皆様のおかげでこれまで続けてくることができました。あらためて心より感謝いたします。


そして、来月の12/12(イッチニ、イッチニと一歩ずつ進めていきます!)には、白楽での新しいNapが先行オープンにてスタートいたします。何卒これからもどうかよろしくお願い申し上げます。

2020.11/15

日吉に愛を込めて。 Nap代表 竹村龍彦・絵津子 スタッフ一同。


Nap Acoustic Live

http://www.hiyoshinap.com


☆「Nap第2章記念Tシャツ・ロンT・ZIPパーカー」の予約販売を受け付けております。ぜひ一度お立ち寄りください。(限定商品につき、11/17締め切りです。ぜひお買い求めくだいませ!)

「Hiyoshi Nap ON LINE SHOP」https://hiyoshinap.thebase.in





考えること(その115)「Nap第二章」



だいぶ寒くなりました。冬の足音は大きくなるばかりの今日この頃ですね。皆様もどうかお体にお気をつけてくださいませ。


Napは移転先の白楽のテナントの工事真っ最中です。防音工事もほぼ床が終わり壁周りが始まっています。楽屋や厨房、トイレ周り等も順次カタチが見えはじめました。


今日は遅れていた看板のデザインの仕上げ作業に追われています。僕と新山の二人で最終決定はするものの、日吉のお店を作った当時からの長いお付き合いのある匠、スーパー大工のAさんが今回も深く関わっていただくことで、多岐にわたり物事が滞りなく進んでいることにまず心より感謝申し上げます。


そして、同じく古いお付き合いのある音響のKさん、今回から新たなお付き合いとなった、防音工事のB社の若社長と職人さん等々も心強いばかりです。僕らはいつも人に恵まれていると思う次第です!


日吉での営業も残りわずか(11/15まで)となりました。しっかり最後まで皆様が楽しめるよう精進いたします。


これまでの18年と11ヶ月、Napはたくさんのアーティストとお客様に支えられてこれまで続けて来れました。改めて心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました!!


白楽のNapも11月末にはほぼ工事が終わり、その全貌をお見せできることでしょう。ぜひご期待ください! 僕も新山も新しいアコースティックライブの未来を夢見描いています。


新しいお店のHPアップが遅れていますことをお許しください。しかし、おかげさまで12月のスケジュールもだいぶ賑わってきましたことにも感謝しております。


まだまだコロナとの戦いは続きますが、当店の正式法人名、「FISH」にちなみ、止まることなく泳ぎ続けるサカナのごとく、これからもずっと音楽を表現する場をつくり続けたいと思います!


何卒、「Nap」の新しい場所、白楽におきましてもどうかよろしくお願い申し上げます。

2021.11.11 有限会社FISH・Nap代表 竹村龍彦/スタッフ一同。


Nap Acoustic Live

http://www.hiyoshinap.com


☆「Nap第2章記念Tシャツ・ロンT・ZIPパーカー」の予約販売を受け付けております。ぜひ一度お立ち寄りください。(限定商品につき、11/17締め切りです。ぜひお買い求めくだいませ!)

「Hiyoshi Nap ON LINE SHOP」https://hiyoshinap.thebase.in






考えること(その114)「自主CD]



仕事柄たくさんの自主CDをいただく機会が多く、それらを聴きながら、その人の音楽的な変化も感じ取ります。日々機材も進化し続け、世の中の流行もどんどんと変わり、その影響も受けたりなんかして、アーティスト自身も常に成長しているだな、と感慨深く思う今日この頃です。


そんなこんなが、とてもたくましくもあり、嬉しくもあり、自分もまだ何かやれるような気になります。知っている人間だからこそよりパーソナルにその人の音楽を聴いてしまう自分がいます。


家で事務仕事をするときのBGMは大抵聴き親しんだ1970年代の洋楽が多いです。良い意味で心が動かされないで済みます。余計な気持ちの揺れがない、落ち着いた気持ちと穏やかな気持ちになれます。


車の中だと程よいビート感のある曲や刺激的なものが良いですね。新しさのある音楽や勢いのある音楽にも心にエネルギーをもらえます。そして、ぼんやりと何かを考えるでもなく考えたい時はいまだに「S&G」なんかを聴いてしまいます。


洋楽になくて邦楽にあるものといえば、当然にその日本語歌詞に強みがあります。美しく気持ちが良く勢いの感じるメロディにぴったりと乗った日本語歌詞。そんな歌に出会うと完全にノックダウンです!


自分も知らなかった心の奥に隠された琴線に真っ直ぐに届くような歌。その感動のベクトルは遥か想像を超えたものになります。そんな経験をもう何度もしました。これはやはり母国語で聴く邦楽でしか得られないものです。


若かりし頃、初めてオリジナルを作り出し始めた自分も、結局はそんな刺激が数多くあって、知らず知らずに音楽にのめり込んでしまいました。そんな素敵な歌に今でもたくさん出会えることは幸せなことだと思います。


閑話休題。


さて、Napは第二章に向かい準備しております。1日も早く良いニュースを皆様に届けたいと祈っています。思えば、初めてライブハウスをつくろうと画策していた頃、あれは2001年、9月。ちょうど電話で大事なことを話している時、ふと目にしたテレビにアメリカのテロの例の場面が映し出されていたことを思い出しました。


その後、約三ヶ月でお店の開店まで漕ぎ着いたのですから我ながらびっくりです。走り出すと早いもので、あっという間ということもあります。そんな時だからこそ、しっかりと地に足を着け、まずは目の前の仕事、11/15までのライブ、イベントを皆様に楽しんでいただけるように精進いたします。


ここ日吉でのNapもあと一ヶ月ほどです。スタッフも戻ってきます! これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

2020.10.11 Nap代表 竹村龍彦


Nap Acoustic Live

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考えること(その113)「等身大」



9/9に発表した、Nap移転のことからちょうど一ヶ月が経とうとしています。この間多くの方から励ましの言葉、具体的にブッキングすることでの支援の申し出、Napオープン当時に出演していた方からの激励や心配してくれる言葉等々。それはそれはたいへんな数で改めてNapの19年の重みを確認する機会にもなりました。心よりお礼申し上げます。


その後、次の場所を求めての不動産巡りやテナント探しは当然ながら容易いことではありません。それも重々承知していることです。この時代に音を出す、ライブハウス的な業態というのは遠慮されがちなのは当然でしょう。幸運にそれをよしとされたところで、この先の運営に不安がないと言えば嘘です。


何度も頭を抱え、果たしてこれは正しい判断なのか否か。自分に何度も問いただすこともしばしばです。揺れに揺れることもあります。しかしそのたびに、仕事でライブに立ち会うと、いやこれでいいんだ、なんとか再スタートを切るべきだ、と思い直すのです。その繰り返しの一ヶ月ともいえます。


一方はっきり分かったこともいくつかあります。いまさらながらNapは幸運に恵まれたところだったと。場所も然り、始めた年代も然り、出演者に恵まれ、スタッフに恵まれ、何より人が人を呼んでこれまでずっと繋がってきた店だということ。そのことを知り新たに感謝の気持ちが湧きました。


それはここのステージに立つ人々や集まるお客様もみんな音楽で何かを表現し何かを得ようとているのだ、という当たり前の事実。そんなことさえだんだんと見失いつつある自分がいたこと、ここ半年以上にもわたる売り上げ減少にすっかり心を奪われ、生活の不安に惑わされ、簡単に足元をすくわれてしまった自分がいることの事実。それを知りガッカリするとともに、自分の等身大の器の大きさを知る良い機会にもなりました!(苦笑)。


さて今日から、10月に入りました。これからますます様々なことが大詰めを迎えます。そして何より大事な11/15までのライブやイベントもおかげさまでたくさん決まっております。感謝です!


あとは、再スタートする場所の選定のみです。まだ未確定なことは多いですが、新たな展開を目指して調整をしているところです。これまでどおりに、音楽を必要とする人々との縁を繋ぐために、何よりも自分が必要とする音楽に携わっていけるためにも、前を向いて進みたいと思っています。


引き続き、良いニュースをいち早く皆様に伝えたいと祈っています。どうかもう少し見守ってください。そしてもう少し待っていただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

2020.10/1 Nap代表 竹村龍彦


Nap Acoustic Live

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考えること(その112)「エイリアンの気持ち」



頭の中でうごめく言葉を文字にすることで、自分の気持ちのかけらが磁石のように集まりだし、それがだんだんと形をつくり、自分の考えの全体像の一部を見せてくることがあります。文字に書く事の大切さを感じる瞬間です。


先日の発表からもう三日も経ちます。早々にたくさんの方からのメッセージが届きました。そして皆様のあたたかいお言葉に励まされ力をもらいました。


改めてこれまでの約19年間を支えてくださったことにスタッフ一同を代表しまして、心より皆様にお礼申し上げます。


日吉Napは東京や神奈川、埼玉、千葉など関東近郊に数多ある音楽を奏でるハコの中の小さな一つであります。その自覚が常にあるので、このようなリアクションがあることに驚き感動し、そしてこれからの道程への不安や期待やらが胸いっぱいに広がり、しまいには、心は小宇宙に飛び出したエイリアンのような気持ちになりました(なんのこっちゃ!)。


あと二ヶ月ほど(11/15予定)ですが、これまで以上に、精一杯音楽と向き合い精進したいと思います。


新しい展開も日々模索し、行動に移し画策しております。Napを始めた頃を思い出します。あのときは、未来を心配する気持でみんなが反対していました(苦笑)。


あの頃と同じに、今も凛として自分を信じ切る力がないのは変わっていないかもしれませんが、できる限りのことはやる、後悔のないようにやる。それをモットーに前にすすみたいと思っています。


今すこし見守ってもらえると幸いです。良いニュースが伝えられるようにと祈っています。残りわずかな期間ですが、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

2020.9.12 日吉Nap代表 竹村龍彦


Nap Acoustic Live

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考えること(その111)「性善説、性悪説」



もうすぐお盆ですね。いつもの夏とはいかないようですが、また別の楽しみ方も見つかるかもしれません。何事も捉え方によって受け止め方も変わるものですから、僕もできるだけそのような思考を持っていきたいと思っています。


一つのネガティブなことに心が奪われると簡単に気持ちが塞いでしまうのは誰しもが経験あることでしょう。たくさんの良いことや嬉しいことや楽しみにしていることも少し考えてみたらきっとあるはずなのに、たった一つの心配事でいとも簡単にダークな影が忍び寄ってしまいます。


そんな時に僕は一旦見送ってしまいます。別の場所にちょこんと置くように。そのことを一旦、忘れてしまいます。するとほんの拍子に物事が進んで変わっていって、大したこともなく無事に解決することが度々あるからです。自分の力じゃどうにもならないことがたくさんあるこの時代、何度かそのような経験をしました。


それでも、もちろん簡単にそうは言ってられないことも多くあります。しかし何事もコツコツと今やれることをやり、自分にできることは手を抜かずに、そんな気持ちでいまはすすんでいけたらと思っています。


しかし、ニュースを見ていると、不穏なことの方が多いように感じてしまうのは僕自身、ネガティブな思考により引き寄せられてしまう傾向があるのかなと感じました。そこでふと浮かんだ言葉が、性善説、性悪説という言葉です。有名な言葉ですが、その意味を調べてみますと。


「人の本性、悪とは、人はそもそも弱い存在で欲望に振り回されるという意味」であり、しかし、努力をすることで、「善」という「道徳的に正しいこと」を手に入れることができる。」とありました。とても分かりやすい解釈だな思いました。僕もこれからそのような解釈を持って行動したいと思います(苦笑)!


さて、Napもいろいろと挑戦を続けています。皆様もそれぞれの場所で同じように挑戦しているのだと想像いたします。私たちももっと何をどのようにするべきか、どう進めていくべきか、を真剣に考え、行動に移したいと考えております。そして、近い将来、もっと自由な気持ちで音楽を楽しむ日が来ることを祈るばかりです。これからもよろしくお願い申し上げます。

2020.8.6 平和を願って。Nap代表 竹村龍彦









考えること(その110)「Thinking」



自粛が解け、休業要請も解除され、人々のライブハウスへの拒否感も少し和らいでいくことを願いながら6月は無観客でライブを少しずつ再開しました。


このような時期に関わらず、ご出演くださったアーティストの皆様に心から感謝するとともに、投げ銭で応援してくださったお客様にも心からお礼申し上げます。


Napはこの機会にもう一度原点に立ち返りまして、「気持ちよく演奏ができて、心地よく聴いていられる場所」を理念に、ご来場くださった方が思わず、うたた寝(Nap)してしまうような空間づくりを目指し努力を重ねたいと思います。


この一ヶ月の間のわずかな本数のライブでしたが、久しぶりにお会いしたアーティストの歌のすべてがとても新鮮に聞こえました。店内に鳴り響く音に壁も床もステージも楽しかった、と喜んでいました!!(笑笑)


7月もまだまだ平常からは程遠いライブ数ではありますが、感染予防に徹しながらの通常ライブ(入場数制限あり)を行います。無観客ライブの対応もしております。


また、状況により昨日のように対バンがなく1組ということもあるかもしれませんが、直前のブッキングも対応できます。無観客ライブもOKです。


7月は割引もございますので、思い立って急にライブしたい、という方はぜひお気軽にお申し付けください。

以上、何卒今後ともよろしくお願い申し上げる次第です。

2020.6/27(日)日吉Nap/有限会社FISH 代表取締役 竹村龍彦


追伸。

(Tシャツ第二弾「Thinking』予約販売受付開始いたしました!!>

 今後もNapでは、店舗運営維持費を賄うための、ネットショップでの展開も力を注いでいるところでございます。引き続きご支援を賜りたく何卒よろしくお願い申し上げます。

 早速ですが本日、「Thinking」、という文字をデザインしました、NapTシャツ(第二弾)の予約販売を開始いたしました。今回の締め切りは少し短めですが、七夕の日、7/7(火)11:50までとなります。

 今回のデザイン文字である、「Thinking」はこのブログのお題「考えること」をモチーフにいたしました。とっておきの持ち札を使いました!(笑笑) Tシャツのボディ色やロゴのカラーも夏から初秋にかけて着て頂けるようなイメージで制作しております。

 また同じロゴを施したトートバックもご用意いたしました。こちらは生地が薄いバージョン(マチ付きとマチ梨)と少し厚い生地のバージョンを取り揃えました。

すでに一つ二つ持っている方も多いと思いますが、ビニール袋や紙袋が有料となるこの機会にぜひ、Napのオリジナルトートバック(初商品化)もアイテムの一つに加えてくださると幸いです。重ねてよろしくお願い申し上げます。

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考えること(その109)「Need Aritist Power」



この世界を席巻している新型ウィルスでは、様々な業種が大きな打撃を受けています。同じくこのライブハウス業界も例外(というか、だいぶ注目されましたね、苦笑)ではありません。


そんな中、僕自身は、自分の店の支援を募るアクションを起こすことに少しばかり躊躇していましたが、自信を持ってこの店を守るんだ、という強い意思を持ったライブハウスはすぐに行動に移しました。その勇気のある行動力に心から敬服いたします。


自分はどうするのか。その答えが出ないまま、毎日、目の前にあるキャンセルや日程変更の仕事に追われ、ふと気づくと世の中はさらなる自粛延長や休業要請がやってきて、いよいよ腹を決めないと前に進めない。そう感じ始めた頃になって初めて、もう考えるのはやめて行動に移そうと決めました。そこでまずは取り掛かったのが、このオンラインショップです。


すでにもう多くの店が取り組んでいることは知っていましたが、これならば自分も躊躇なく矛盾なく始められそうだ。とは言いつつ、肝心要の商品はないし、すぐには作れない。ならば少しおこがましい気持ちもあるけれど、過去に作った周年記念のグッズ、自分のCD。それらを少しでも店舗継続の資金繰りに役立てよう。そう考えました。全く素人考えも甚だしく、恥ずかしい限りではありましたが・・・。


その後、写真を撮ったり、文言を書いたりしながら、やっと、5/7に遅ればせながら、SHOPをオープンすることができました。そうこうしてアップしたその日の夜にすぐ多くの方から反応がありました。これには本当に励まされました。言葉にならない、とはこのことです。改めて皆様に心より感謝申し上げます。


そしてスタート直後から草案していた新商品のTシャツもアイデアがやっとまとまり、具体的に形となったのが、先週の木曜日(5/14)です。このようにまだまだ、ひよっこの、「Hiyoshi Nap On Line Shop」ですが、今また新商品の開発にも力を注いでいるところです。ぜひこれからもご注目いただけたら幸いです。


この新型ウィルスの脅威はこの先の見通しが簡単に読めそうもありません。天気を読むより遥に難しそうでもあります。がしかし、今はできることを粛々と私たちも行動に移したいと思います。人事を尽くし、という言葉どおり、やはりあとで悔いの残らないようにしたいものです。


さて、来月の6月から前と同じようにとはいきませんが、Napでも店舗営業も始める予定です。状況が変わればまた別ですが、ステージに立って、思いきりギターやピアノを弾いて、伸び伸びと歌いたいと思う方は多いと思います。(スケジュール等アップも遅れていて申し訳ありません。近日中にご案内いたしますのでご了承願います。)


人はパンのみに生きるにあらず、という言葉もあります。経済だけでなく、文化やスポーツを自由に楽しめる日が一日も早く来ることを祈ります。皆様もお元気でそしてお体を大切にまたお会いできる日を楽しみにしております。


ぜひ、Napオンラインショップ共々、日吉Napをこれからもどうぞよろしくお願い申し上げます!!

2020.5/18 少し肌寒い(これから夏に向かってるはずだよね?)朝に。感謝を込めて。日吉Nap 代表 竹村龍彦


(宣伝させてください!)

新商品の第一弾「Tシャツ」「Need Artist Power」!! 

「Hiyoshi Nap ON LINE SHOP」

https://hiyoshinap.thebase.in

予約締切 5/25(月)23:50まで。






考えること(その107)「Napらしさを求めて」



人が大人と認められるまで20年。Napはこの4月で開店から18年と5ヶ月、人間で言えばアイデンティティを確立するにはまだまだ時間が必要です。


昨夜、政府より緊急事態宣言が出されました。ここNapでは、5/6(祝水)までの営業自粛することといたしました。東京都とは違い、ここ神奈川県では補償問題のことは未定であり、いまだ不安要素は多々あります。


が、しかし、NapはNapらしくをモットーに、これからも自分たちの信じるやり方で進みたいと思います。


そんなことで、まずは引き続きNapでは営業自粛することで、これ以上の感染拡大を防ぐことに努めることといたします。


たくさんの方が私たちの仕事を気にかけてくださることに感謝です。きっとそれぞれの立場でご苦労されていると推察いたします。そんな中、皆様のお気持ちは大きな励みになっております。誠にありがとうございます。


Napではこの1ヶ月間の自粛を終えた後、少しでも新しい顔を見せられたらと計画中です。ご期待ください!


これからも皆さんに愛されるような、音楽を楽しめて、自分の表現の場所としての、憩いの場所としての、「Nap」であることを目指します。

何卒今後ともよろしくお願い申し上げます。

2020年4月8日 Nap代表 竹村龍彦・スタッフ一同







考えること(その106)「いまこそ!」


いま日本のみならず、世界中を混乱の渦に巻き込んでいるこの新型ウィルスの脅威。奇しくも、3月は東日本大震災を含め様々な大きな出来事があった月です。昨年は特に異常気象による自然災害もとても多かったです。


ライブハウスも毎日のようにニュースで報道されたこともあり、万全なるよう神経を使いつつ営業を行なっているところです。このことは私に、これまであらゆることを他人事のように感じていた自分を知るきっかけにもなりました。


例えば、自然を相手にする農家の方々は近年、このような気持ちを毎年感じていたのだと。ことあるごとに苦難と闘っていたのだということ。そのことが本当の意味でわかるようになりました。


また、記憶もまだ生々しい東日本大震災で復興に立ち向かった人々。そのたゆまない努力とそれに挑み続けている勇気ある人々を思いつつ、心から敬意を覚えます。


今は一日も早い収束を願うばかりです。こんな時も希望を失わずにいたいものです。

私は小さなライブハウスに携わる者ですが、音楽を身近なものとしてこの手取り戻すための知力を試されていることを感じます。


病に伏せている方もどうか一日も早いご回復を祈ります。

そしてまた多くの方と音楽を通じ、お会いできる日を楽しみにしております。


ここしばらくは通常のライブ形式が保てない日もあるかと存じますが、何卒今後ともよろしくお願い申し上げます。

2020年3月21日 Nap代表 竹村龍彦







考えること(その105)「はじまり」



あっという間に2月になりました。世の中は2020年になって、ずっと言われ続けてきた気候変動の話や新型ウィルスの収束の行方等々、新旧様々な話題が大小様々なメデイアを賑わしています。


ここNapでも約1ヶ月過ぎましたが、出演者の方の歌やMCを聞くにつれ、一人ひとりの物語はまた別個にあって、そんな世の中の流れの中でもしっかりと自分の場所で立って奮闘している姿をみることができます。それが自分の力にもなるし、音楽の力でもあることを改めて思う今日この頃です。


さて、もう新年の挨拶も消えて、花粉も気になる時期ですね。個人的なことで恐縮ですが、僕は昨年暮れから始めた部屋の片付け(いわゆる断捨離)にやっと終わりが見えてきました・・・・(苦笑)。


誰かも言ってましたが、シンプルにすることは何も思想だけでなく、物理的にも必要なことなんだなあとしみじみ感じます。小さな達成感を感じるほどでした!


Napは今年も少しずつプチリニューアルを計画しています。企画内容も含め、Napらしさとは何ぞや、をテーマにしていきたいと考えております。


重ねてこれからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

(窓辺にすっぴんの太陽が気持ち良く届く朝にて。)

2020年2月8日 Nap代表 竹村龍彦