2021年1月23日土曜日

 アーカイブ

Napの考えること2013#49-59





2013 12 24


考えること (その59)「メリークリスマス!」


振り返るにはまだ落ち着かない日々を送っている今日この頃ではありますが。

皆様、師走の真っ只中、いかがお過ごしでしょうか。

益々これから寒くなるに違いないのでどうか風邪などひかぬよう、ご自愛くださいませ。


クリスマスイヴの今日、街は光鮮やかな装飾に彩られ、あの震災のあとのシンプルだけど美しいと思えた街並みがなんだか遠い昔のことのように思えます。


Napは一昨日、無事に12周年という日をおかげさまで迎えることができました。

ここ数日間、出演者の皆様にも祝福の言葉をたくさんいただき感謝です。そして、MCで「12年前の自分は何やってました?」という無茶振りのお題にもMCリレーでお答えいただき個人的にも楽しめました。そして、あらためて「人に歴史有り」という言葉を思い出しました。


僕自身、曲を書いて歌い続けて、ということを永きに渡って続けて来た訳ですが、Napが出来た頃はインディーズ流行りで次々にレーベルが立ち上がっていったものです。Napでも元々自分の個人レーベルをそのまま組織化して流通元との契約やら出版社の立ち上げなど、めまぐるしい日々の中でライブハウスの運営を行っていました。


それを動かす力の源となったものは、持続させなければいけないんだ、その一点だったと思います。 しかし、特別な商才もないシロウト同然の自分がこの世界で12年続けられたことは、どう考えてみても、出会いに恵まれたとしかいえません。


それこそ今もほぼ開店当時から出演してくださってるアーティストも何組かおられますし、数年のブランクの後、復帰して活動の 拠点にしてくださっているアーティストも少なくありません。 

今日もイベントを企画してくださったマリンバ奏者の皆さんやフラメンコといった新しいNapというハコの使い方を提示し、ご利用してくださるプロのアーティストの皆様。その他にも知名度が低いNapなのに、音を気に入ってくださり、公演をしてくださる多くのプロの方々にも感謝です。


そしてなにより、音楽を愛し、プロになる夢を実現するべく戦っているアーティストや、音楽を人生の ライフワークと考え、毎月のように出演してくださるアマチュアのアーティストの皆様。Napはそんな十人十色の音楽を愛する人たち、そしてそのステージに向かいエールを贈ってくださるお客様が集い共に歩んで来れたからこそ今があるのだと強く思う今日であります。


ありきたりな言葉ではありますが、本当にみなさまには感謝申し上げます。

来年も知恵を絞り、Napらしさとは何かを問い続け、皆様に愛される場所にするべく精進したいと思います。すこし早いですが、来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

メリークリスマス!! 


🌟来年、2014.1.19()には新春特別企画「NapCD見本市」もございます。ふるって皆様のご参加お待ちしております。(詳しくは当サイト、日吉Napをご参照くださいませ。






2013 09 04


考えること(その58)「変わらないもの」



起きてすぐに顔洗ってかるくうがいして、たどたどしい足どりでコーヒーメーカーに豆を入れて挽き始める。

その音と香りでやっと身体と頭がすこしずつ起きてくるのがわかる。


誰しもなにかしらの儀式的なことが毎朝行われていると思いますが、僕の場合はいつもこれです。

パソコンの電源を入れながらそれを待つ間の珈琲タイム。そんな時間が嬉しいですね。


人間の五感に訴えてくる嗜好は人それぞれとは思いますが、ほぼ同じというのも当然あるわけで。

お茶や珈琲、紅茶等々を嗜む行為はその部類でしょうか。

これらは長い間それこそ遥か昔から人間の嗜好として愛されてきたもので考えてみると不思議です。


いまは日本を含め先進国の多くで嫌われ者の、タバコ。これも同じですね。長く愛されてきました。

別にここでタバコ論争をするわけでなくて、なぜ百害あって一利なしと云われるタバコがこんなにも人に愛されてきたか(いるか)も深く知りたくなります。


ライブハウスもそれぞれ個性を持っていると思います。それもやはり嗜好の違いとでもいいましょうか。そういったものが個性となっていると思います。

ハコそれぞれの音楽的嗜好の違いがそのハコの個性をつくりだしているといえるかもしれません。


じゃあ、Napの基準て何? って声が聞こえそうですが。それはいま出演しているアーティスト達の音楽に触れるのが一番です。

時代は変われど、求めるものは変わらないような気がします。

変わるべきはもっともっと高みをめざすということだけで、ほかはずっとこれからも変わらない気がします。


さあ、夏も終わり、秋に向かい、やがて冬がやってきますね。

充実した日々を送れるように、まずは体をこわさないように皆様もご自愛くださいませ! 





2013 08 28


考えること(その57)「小さくて大きなもの」



時事的なことはなるべくこのコーナーでは書かないようにと心がけてきたつもりですが・・・。

この数日間のニュースにあったような、化学兵器使用云々による某国への某大国による軍事攻撃の話等々。

そんなこんなを聞くにつれ、ああ、また戦争かと暗い気持ちになる人は多いと思います。


でもその一方で、そんな大きな事件が世界で起きていながらも相変わらず身の周りにある大小様々な事柄に心奪われてしまっている自分がいます。


果たして、本当に世界平和を考えている人間がどれだけいるのか、なんて、云ったら、不謹慎かもしれませんが、いつの時代も強い権力を持ったものだけが時代を動かしている気にさえしてきます。


でも、人間誰しも命のつながりを考えたときだけは少し冷静に物事をみることができるはずだとも思いつつ。

いや、所詮人間は本能的に支配的欲求が一番強い動物なんだとも考える。


こんな出口のないあれやこれやを考えることにもやがて限界が訪れるわけで・・・。


そんな時は気分転換に好きな音楽を聴きます。

音楽が与えてくれる新しい刺激や知らない世界はまるで真新しい水を与えられた植物の気分(もちろん分かりませんが)になります。


やがてすこしずつ心もやわらかい綿のようになって(綿の気分もわかりませんが)、静かな気持ちもやってきて、少しだけ世界の矛盾や世の中の理不尽なニュースを忘れさせてくれます。


忘れることを一番の目的にするわけではありませんが、一日のひとときを楽しい気分にひたすことは大切です。

その楽しい気分が小さな希望を生むことだってあるかもしれません。


なんの足しにもならない話にお付き合いいただき恐縮です。どうぞご勘弁を。

でも誰しもが平和をきっと願っているはずです。きっと。

平和があっての未来であり、この先の私たちの生活があるのですから。


遠い外国で思いもよらない不幸に遭われた一市民に想いを寄せて。

一日も早く平和が訪れることをを祈ります。







2013 08 21


考えること(その56)「戦いとは?」



めまぐるしい展開に知らず知らずに目が釘付けになっていくのはいつものことです。という話は夏の甲子園のことです。

まったく予想がつかない攻防はこれが最後と思う故でしょう。戦いの密度が高いのもあたりまえで、しかも一回勝負の連続の総仕上げの甲子園。

誰もが注目を浴びせるのももっともなことですね。


その場で観戦するお客さんはもちろんのことTV視聴者も含めその高いレベルの試合やそれぞれの物語を差し込みながらのNHKの構成のうまさに心躍らせ。そしてその応援する側と戦う側の双方視点を織り交ぜての生中継。

いやはや。これが話題にならないはずがありませんよね!


そもそも戦いにおいて、一番気持ちが乗り移るのは、その当事者に自分を重ねる瞬間があるからだとも思います。

ライブも同じ瞬間があります。というか、そんな瞬間を生み出すために演者は創作や演奏に磨きをかける努力をしているのでしょう。


喜んでもらえる、感動してもらえる、なによりそれがプロとして生業をする方の芯になっているかと想像します。

なにも音楽だけでなく、どんな商売もどんな営業もそんな職業もそうなのでしょう。お金が動く世界すべてそれが求められるのも当然なことだとも考えます。


毎年、この白熱した戦いをみるにつけ、様々なことを考えますね。きっと皆さまもそうでしょう。

あっという間に過ぎゆく夏。

まるで夏休みの宿題みたいに何かを忘れてしまってないかと、ふと考えてしまう今日この頃です。


夏バテに負けないで皆さまもどうぞご自愛くださいませ!! 






2013 07 19


考えること(その55)「ある夏の一コマ」



この頃の歌い手の皆さんを見ていると、ふと思うことがちらほら。

皆さん大小様々な輪の中に入っていて、またその輪が違う輪と交じり合い、時に大きくなり時に小さくなる。

まれに分解するあたり、しゃぼんのそれのようでもあります。

これはなにもNapに限ることではなくどこのハコでも見受けられる傾向のような気がします。


僕の若い頃はそんな感じはなかった気がします。リハのときもひとりでぼんやり(いや緊張しつつ)他の人のリハを見て。

リハが終わるとまたぼんやり(いや気合を入れなおして)そのまま座っていたりいなかったり。

ライブも最後まではいるにはいても、対バンの人に話しかけるでもなく、誰かに話しかけられるでもなく、自分のお客さんと、ふむふむなどと感想めいたことを聞くくらいでした。


そんな中で、声をかけられて嬉しかった思い出に、某ライブハウスで前座で出演させていただいた、「あがた森魚」さん。

とても静かな方で単行本なんか読みながら一番後ろに座ってましたが、いつものようにぼんやり(言葉どおり・・・)後ろに立っていた僕にわさわざお声をかけてくれました。

僕にとっては初めてプロの方と直接お話させていただいたので、とても嬉しかったのを覚えています。

内容は確か、いまいくつなの、とか がんばってね、などという他愛ない内容だったと思います。


その時の僕はたいした敬語もうまく使えず、ちゃんとお話しできたか自信がありません。

きっとずいぶん青臭い少年に映ったことでしょう。

でもなぜか連絡先を教えてくれまして、渋谷に彼の新しいバンドのライブを見に行ったりもしました。

せっかくの機会なのだから自分を売り込みにいけばいいのに、それっきりでしたね。

そんな残念な思い出も多いのも若さゆえです。


いまライブハウスに出入りしているミュージシャンはずいぶんオープンマインドな方が多いと感じます。

時代の変化もあるでしょう。ネットの普及もあるでしょう。でも根っこにある若さゆえの孤独感は同じだと想像します。

その孤独感を埋める音楽を愛する者同士、つながりやすいのかもれませんね。


いつも思うことですが、まずは自分が音楽が好きであることを忘れないこと。その環境に自分の生活をなるべく近づけること。

そのことから遠ざかると、ちょっと大げさな言い方ですが僕は自分自身を見失いそうになります。

知らぬ間に心が枯れていくような気分になっていく自分がそこにいます。もちろん抽象的な意味ですが。


だから逆説的にはそれほど好きになれる音楽というものが自分にあって幸せだとも感じます。

ややこしくもあるけれど家族のように一生離れられないものだと感じます。

うまくコントロールしながら音楽とこれからも向き合い、自分の創造力を磨き、たくさんの曲を書いて演奏できたらと思います。


そんなミュージシャンのひとりとしてアーティストに関わっていけるのもこの仕事の醍醐味でもあります。

たくさんの個性豊かな音楽に触れ刺激を受けるのも仕事冥利です。

だからこそ、たくさんのアーティストの皆さんにNapのステージに立ってもらえればと願っています。

これからもよろしくお願い申し上げます。


まだまだ暑い日々が続きますがどうぞ皆様もご自愛ください! 






2013 07 04


考えること(その54)「音楽で売れるということ」


去年の今頃はイベントの仕込に追われてたいへんでした。

今年はこのブログの更新がまだないということに気が付きました。

Napの考えること、という題にとらわれるとなかなか書けないこともありますが、これからはもうすこし気軽に自分自身書き綴ることにいたします。


で、今日は曇り空ですね。まずは天気のことから(笑)。

19世紀以降地球の気温はどんどん上がっているようで記録更新しているそうです(さっきTVでいってました)。

きっと、100年前の人間には想像できなかったことでしょうね。


人間の一生はまず大体の人が100年も生きないので、その時代を生きた人々が残す様々な文献や資料は貴重です。

音楽も然り。とくにクラシック音楽が奏でる宇宙規模(おおげさにいえば)の豊かな音楽の世界は人間の精神に多大なる恩恵を与えてきました。


たったこの半世紀だけでも僕自身が受けた音楽(主にロック)だけでも、すでに音楽の歴史を変えてきたといえるミュージシャンがたくさんいます。

いつの時代もその時代が与えるパワーのようなもので互いに刺激し合い、それによって新しい想像力が生まれ創造的なものが出来上がっていくのだと感じます。


小さな世界に思えるものも、いつのまにか大きな広がりをみせることだってあります。

アイスランド出身のシガーロスというバンドもどちらかというと商業的に成功するようには思えないバンドといわれていました。

彼らは常に自分たちのやりたいように音楽を続けてきたバンドのひとつです。

彼ら自身、ただ、好きなようにやってきただけ、と言っていますが、商業的成功を収めたその大きな理由はその姿勢だったかもしれません。

それも時代が彼らを受け入れるにふさわしいタイミングで偶然なのか必然なのか別として彼らがそうやって活動を続けてきた結果ともいえます。


ある方が、売れるためには、時代の先に行き過ぎても、遅れすぎてもだめです、と書いていました。

つまるところ、本当に売れるための方程式はないということでしょう(一時的に売る方法はまた別ものだと思いますが)。


でもはっきりしていることはひとつあるように思います。

それは、たとえばNapのような場所でいえば、ライブが始まったとたんに観客が釘付けになるということ。

ジャンルの好き嫌い別にそのアーティストが奏でる音楽に気持ちがすっと入っていってしまうこと。

それができる演者であるというのが売れるための最低条件だとつくづくも感じます。


まあ、こうして書くとなんとあたりまえのこと云っているんだと思う自分もいますが・・・。

皆様はどう思いますか?


ではまたつらつらと書きますのでよろしくお願いします。 





2013 01 02


考えること(その53)「2013年 明けましておめでとうございます。」



明けましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


皆様はどんなお正月をお過ごしでしょうか。

素晴らしい2013年になりますよう心よりお祈り申し上げます。


僕は久しぶりに大晦日から元旦にかけて家族や親戚と酒を酌み交わしました。

おかげで何か新鮮な気持ちで新しい年を迎えた気がします。


新しい一年が始まります。

またこの12か月の間に浮いたり沈んだりする日もあることでしょう。

でもすこしずつ前にすすめたらGoodですね。


なんだか早起きしてしまった今日、2013年二日目の朝。

wilco」というとても好きなバンドのライブをyou tubeで観ていました。

どの曲も自由なようで不自由なとでもいいたくなるような(おかしな表現ですが)例の不思議な旋律が気持ち良いです。


そういえば毎年恒例の小田和正さんの番組(クリスマスの)で、綾香さんが歌っていましたね。

あまりのすばらしい歌声にしばし心を奪われました。ひさしぶりに本物の歌の力というのを感じた瞬間でしたね。おもわず彼女のライブを録画予約したほどです。


邦楽より洋楽のほうがたぶん知っている自分ですが、最近の邦楽はだいぶ裾野が広がった気がします。

言葉の乗せ方やメロディの持っていき方、アレンジの攻め方なんか10年前とはずいぶん変わってきました。まあ、あたりまえなのでしょうが。


僕が音楽にめざめた時代は洋楽と邦楽が半々くらいでラジオやTV(洋楽は渋谷陽一さんがNHKで洋楽専門の番組やってましたね)で聴いたり見たりできたものです。


そういう意味では現代(TVに限っていえばですが)はかなり狭い範囲での音楽の世界しか触れることができませんね、残念ながら。


でも今朝の僕のように音楽好きな人やミュージシャンなんかはネットでいくらでも様々な音楽を聴いたり見たりできるわけで、そのことの影響もいまの日本のミュージシャンは恩恵というか享受しているんでしょう。日本でもユニークで個性的なバンドやアーティストが増えてきたのはそのためかもしれませんね。


最近は、アンプラグドというかアコースティックサウンドというのがひとつの流行りを過ぎて、あたりまえの弾き語りをちょっと飛び越えた音楽も出てきました。常にそんなふうにチャレンジする姿勢はミュージシャンも必要なわけで、好きなアーティストをリスペクトするだけでなく、それを超えたところで自分の個性を打ち出そうとする気持ちもときには必要かもしれません。


さてさて。話はまたしても横道にそれましたが・・・。


今年もたくさんの音楽に出会い、刺激を受けて、さらにもっと音楽を好きになれたら幸せです。

またNapでお会いできる日をスタッフ一同楽しみにしております。


今年もよろしくお願い申し上げます。

日吉Nap代表 竹村・スタッフ一同

0 件のコメント:

コメントを投稿